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前立腺癌について

前立腺癌について

前立腺はどこにある臓器で、どのような働きをしていますか?
前立腺は男性にしかない臓器です。クルミ大の大きさで、膀胱の出口のところにあり、尿道を取り囲んでいます。
前立腺は男性の生殖器の一つで、精子の活動を助ける「前立腺液」を分泌したり、必要に応じて膀胱の出口を開閉したりしていますが、普段はその存在を意識する事はほとんどありません。

前立腺癌はどのような癌ですか?
前立腺癌はアメリカでは男性の癌による死因の第2位です。
日本では欧米諸国に比べて発生数が少ない癌ですが、生活の欧米化や人口の高齢化にともない、急激に増加しつつあります。

前立腺癌に罹りやすい年令はどのくらいですか?
前立腺癌は、50歳未満の人ではかかりにくく、60歳くらいから急増する典型的な「高齢者癌」です。

前立腺癌になるとどのような症状がでますか?
前立腺癌で注意しなければならないのは、早期には症状がないため、気がつきにくい事です。
治療をせずに放っておくと、尿道が圧迫されるようになり、「尿が出にくい」、「尿が近い」といった前立腺肥大症に似た症状が現れます。
さらに前立腺癌は骨に転移しやすく、進行すると腰痛も出現してきます。
癌を克服するための第1は、早期発見、早期治療です。前立腺癌も早期発見すればするほど、治療成績が高まります。
前立腺癌は、症状が出た時には、かなり進行した状態にあると考えられます。症状が出る前にできるだけ早く発見する事が大切です。

症状が出る前に前立腺癌を早期に発見する方法はないでしょうか?
前立腺癌は自分では見つけにくい病気ですが、定期的に検査を受けていれば早期に発見する事が出来ます。
経直腸式前立腺触診:前立腺は経直腸式に外から触れる事が出来ますので、経直腸式触診は前立腺癌の早期発見に非常に有用な検査です。前立腺癌が存在すると熟練した泌尿器科医は容易に診断できます。
血液中前立腺腫瘍マーカー:前立腺癌には非常に優れた腫瘍マーカーがあります。早期癌でも、かなりの患者さんで前立腺腫瘍マーカーが上昇しています。
経直腸式前立腺超音波断層検査:この検査により前立腺肥大症と前立腺癌を比較的容易に区別出来ますので、前立腺癌の早期発見に非常に有用です。これらの検査を総合して検討する事により前立腺癌の早期発見が可能となります。

前立腺癌の治療にはどのようなものがありますか?
前立腺癌の治療方針は癌の進行度や年令などを考慮に入れ、決定されます。
前立腺癌はそのほとんどが男性ホルモンに対して反応し増殖します。
日本ではほとんどの前立腺癌患者さんの治療に男性ホルモンを打ち消させるために、女性ホルモン投与や抗男性ホルモン療法が行われます。
この治療は初期には非常に有効で、ほとんどの前立腺癌がこの治療で効果があり、前立腺癌は縮小します。
また、前立腺に限局した癌に対しては年令などを考慮して、手術的に前立腺を全部取る前立腺全摘除術や放射線治療が行われます。
前立腺以外のところに進展した進行性前立腺癌に対しては、女性ホルモン投与や抗男性ホルモン療法を中心に治療が進められます。
進行性前立腺癌の中でホルモン抵抗性になるものがありますが、現在、このような癌に対して良い治療法の開発が急がれています。

前立腺癌を早期に発見するために、
50歳をすぎたら定期的な検査を受けるようにしましょう。

前立腺癌は他の癌に比べて、進行が遅く、しかも抗男性ホルモン療法など、癌の進行を抑える優れた治療法が開発されていますから、排尿に異常が無い場合でも、自覚症状が気になる場合でも、安心して泌尿器科を受診して、検査や治療を受けるようにしてください。

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