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透析治療の紹介

透析治療の紹介

腎臓がその機能を正常に営めなくなると、人間の体には不要な毒素や余分な水分がたまります。このような状態に陥った人は、この体にたまった毒素や水分を取り除く人工透析という治療が必要になります。
この人工透析という治療は、血液をポンプを使って体外に導き出し、ダイアライザ−という人工腎臓で毒素や余分な水分を取り除くことにより、正常に働けなくなった腎臓の機能の一部を代行する治療です。

腎臓とは
私たちの体には左右に1個づつ、長さ10p幅5pで120〜150cほどの空豆のような形をした腎臓があります。この腎臓は私たちが生命を維持していく上でとても大切な働きをしています。

腎臓の働き

  • 老廃物(毒素)を取り除く。
    人間にとって大切な栄養素である蛋白質は、体で利用されると尿素や尿酸などと呼ばれる老廃物となります。また筋肉からはクレアチニンと呼ばれる老廃物も出てきます。これらの老廃物は通常腎臓で濾過されて尿として排泄されますが、腎臓の機能が充分でなくなると、この老廃物が体にたまり尿毒症と呼ばれる状態となり、全身に様々な悪影響を及ぼします。
  • 水分や塩分を調節する。
    人間のからだの約6割は水分です。この水分には塩分の元になるナトリウムや、カリウムなどの電解質という物質が含まれています。体の中にこの水分や塩分などがたまってくると、腎臓は尿としてこれらの物質を排泄します。
  • 血圧を調節する。
    腎臓は血圧を上げるホルモンを分泌して血圧を維持します。
  • 赤血球をつくる。
    腎臓は骨髄に働きかけて、赤血球を作るホルモンを分泌します。腎不全になるとこのホルモンが不足し貧血になります。最近は注射薬としてこのホルモンが開発されました。
  • ビタミンDを活性化する。
    ビタミンDは腎臓により活性化され、腸からのカルシウムの吸収を促し骨を強くします。この活性型ビタミンDも薬として開発されました。
    人工透析は腎臓の機能の中から、主に体にたまる毒素を取り除く。水分や塩分などを調節する。
    という機能を十分に働けなくなった腎臓に代わって行います。
    現在我が国で、人工透析を受けられている方々は13万人以上にものぼり、国民の1000人に1人が透析患者ということになります。
    人工透析治療は、血液を1分間200mlほどの速度で体の外に取り出して、ダイアライザ−と呼ばれる人工腎臓で浄化し、きれいになった血液をまた体に戻します。この治療を1回につき4〜5時間1週間に2〜3回繰り返すことにより、健康な腎臓機能の1割ほどが代行され、普通な日常生活が営めるようになります。

人工腎臓(ダイアライザ−)
 人工腎臓はダイアライザ−と呼ばれ、直径5p長さ30pほどの円筒形のもので、その中には直径0.2o位のストロ−状の管が約1万本ほど束になって入っています。治療の時にはストロ−の内側を血液が流れ、外側を成分を調節された透析液という薬液が流れます。このストロ−の壁は透析膜と呼ばれる半透膜で、ごく小さな穴がたくさん開いています。この透析膜の小さな穴から毒素や余分な水分が取り除かれます。

透析の原理
 透析治療について簡単に理解できるよう良くこんなたとえが使われます。紅茶のティ−バックをお湯につけると、紅茶の成分がお湯にしみ出します。これを透析治療に置き換えて考えます。血液を透析膜にいれて紅茶で言うお湯につけると、血液中の毒素は透析液の中にしみ出て血液はきれいに浄化されます。このお湯にあたる透析液を繰り返し交換することにより、血液はさらにきれいに浄化されます。そしてティ−バックをしぼることにより、ティ−バックに含まれる水分はしぼり出されます。透析治療においても体にたまった余分な水分を血液の中からしぼり出します。

実際の透析治療
 透析治療は、2本の針を血管に刺すことから始まります。2本のうち1本の針は血液を体の外に取り出すもので、もう1本はきれいに浄化された血液を体に戻すものです。血液はおよそ毎分200ccほどの速度で体のそとに取り出され、血液が凝固するのを防止する薬剤を加え、人工腎臓であるダイアライザ−に運ばれ浄化されます。そしてきれいに浄化された血液はまた体に戻されます。この治療を4時間〜5時間行います。治療の間は各種の安全監視装置や警報装置に守られ、安全に治療を受けることができます。
透析治療が確立されてから30年程になります。かつては腎不全イコ−ル生命をおびやかされる危険な状態であったわけですが、現在では治療の進歩に伴い、慢性腎不全などの患者さんはきちんと治療を受けて、しっかりとした飲食習慣を身につけることにより、不自由の少ない生活を営むことができます。透析治療は透析を受けられている方々の命をつなぐとても大切な治療なのです。

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